永代供養と納骨堂の費用|公営の実額と「永代」に期限がある理由・霊園の経営主体

永代供養や納骨堂を調べ始めると、最初につまずくのが「永代」という言葉です。案内には「永代供養」と書いてあるのに、募集要項や契約書を読むと「20年」「三十三回忌まで」といった期間が出てくる。これは書き間違いではなく、この分野ではよくある設計です。

もうひとつ分かりにくいのが金額です。条件が施設ごとに違うため、永代供養の費用は全国共通の1つの数字にはまとまりません。この記事では、自治体が公表している使用料の実額と、墓地・納骨堂を規律する法律の条文だけを材料に整理します。

結論

「永代供養」の「永代」は、遺骨を永久に個別のまま置いてもらえるという意味ではありません。公営でも寺院でも、一定期間は個別に安置し、その期間が終わったら合葬(合祀)するという2段構えが広く採られており、その「一定期間」は0年・20年・三十三回忌などと施設ごとにまったく違います。東京都は「一定期間後共同埋蔵」を「使用許可日から20年間個別に保管した後に共同埋蔵するもの」と定義しています。

公営の実額は、東京都の合葬埋蔵施設が遺骨1体あたり53,000〜131,000円(令和8年度募集)、広島市の合葬墓が焼骨1体につき5万円、八千代市の合葬式墓地が1体用110,000円(税込)です(いずれも2026年8月12日確認)。その自治体の料金であって、全国の相場ではありません。申込資格・募集時期・返金の可否も自治体ごとに定められています。

永代供養とは何ですか?

永代供養は、法律で定義された言葉ではありません。施設側が使っている呼び名です。「墓地、埋葬等に関する法律」(墓埋法)が定義しているのは、次のような許可の枠組みだけです。

第二条4 この法律で「墳墓」とは、死体を埋葬し、又は焼骨を埋蔵する施設をいう。 5 この法律で「墓地」とは、墳墓を設けるために、墓地として都道府県知事(市又は特別区にあつては、市長又は区長。以下同じ。)の許可を受けた区域をいう。 6 この法律で「納骨堂」とは、他人の委託をうけて焼骨を収蔵するために、納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設をいう。

つまり法律が名前を与えているのは「墳墓」「墓地」「納骨堂」「火葬場」で、「永代供養墓」「樹木葬」「合葬墓」といった呼び名の中身は、法律ではなく各施設の規則と契約書が決めています

石垣に囲まれた墓地に、家名や文字の刻まれた角柱型の石塔が密集して並んでいる

そのため、この記事では相場を示しません。代わりに公表されている金額と期間だけを並べます。

出典:e-Gov法令検索 墓地、埋葬等に関する法律 第2条(2026年8月12日確認)。

お墓そのものを閉じる側の手続きと費用は、墓じまいの費用相場と自治体補助金の探し方をまとめた記事に整理しています。遺骨の移し先としてここで扱う永代供養墓や合葬墓を選ぶ場合は、両方をあわせて読むと総額の見当がつきます。

「永代」とは、いつまでのことですか?

多くの施設が、個別に安置する期間を数字で決めています。そして期間が終わったあとは、ほかの遺骨と一緒に埋蔵する(合葬・合祀する)という設計になっています。

東京都は、都立霊園の合葬埋蔵施設に2つの型を用意しています。「一定期間後共同埋蔵」は「使用許可日から20年間個別に保管した後に共同埋蔵するもの」、「直接共同埋蔵」は「納骨時に速やかに共同埋蔵するもの」。同じ合葬埋蔵施設でも、個別に置かれる期間が20年のものとゼロのものがあります

千葉県八千代市の合葬式墓地は、上限を2本立てで定めています。「納骨壇の利用期間は、利用許可日から起算して20年までです。利用期間経過後は、地下の合葬室に合祀します」としたうえで、起算を「焼骨の納骨が完了した日から20年を経過する日」と「この利用許可の日から30年を経過する日」の2つで示しています。延長は有料で、1体用は1年につき5,500円(税込)です。

杉木立に囲まれた墓地の石畳の参道。奥に文字の刻まれた石塔が立ち、両側に石灯籠と玉垣が並ぶ

一方、広島市の合葬墓には個別安置の期間の定めがありません。市は「合葬墓とは、多くの焼骨を共同で埋蔵するお墓のことで、本市が永代にわたって管理を行います」と説明しています。同じ「公営」でも、20年個別に置く設計と、最初から共同で埋蔵する設計が並んでいるわけです。

寺院にも同じ構造があります。小豆沢墓苑(管理主体は宗教法人清岸寺)は、永代供養墓の個別型を「三十三回忌まで骨壺にて安置。期間満了後は納骨袋に収めて合葬」と公式ページに明記し、別のタイプは「50回忌または100回忌までの間、納骨袋に収めて個別の石棺に埋蔵」としています。あわせて「期間満了後は、永代供養墓の諸霊位として永代にわたって供養をしていきます」とも書かれており、「永代」が指しているのは個別の安置ではなく、その後の供養のほうだと読めます。

個別に安置する期間期間が終わったらどうなるか
東京都 合葬埋蔵施設「一定期間後共同埋蔵」使用許可日から20年間、個別に保管共同埋蔵
東京都 合葬埋蔵施設「直接共同埋蔵」個別の期間を設けていない納骨時に速やかに共同埋蔵
八千代市 合葬式墓地(上限その1)焼骨の納骨が完了した日から20年を経過する日まで地下の合葬室に合祀
八千代市 合葬式墓地(上限その2)利用許可の日から30年を経過する日まで地下の合葬室に合祀
広島市 合葬墓個別の期間を設けていない市が永代にわたって管理すると説明
小豆沢墓苑 永代供養墓(個別型の一例)三十三回忌まで骨壺で安置納骨袋に収めて合葬
小豆沢墓苑 永代供養墓(別のタイプ)50回忌または100回忌まで個別の石棺に埋蔵納骨袋にて合葬

比較日: 2026年8月12日時点

なお、三十三回忌や50回忌が没後何年にあたるかは数え方に流儀があるため、この記事では年数に換算しません。実際の年を知りたい場合は、契約先の寺院に「どの年が期間満了になるか」を直接確認するのが確実です。

出典:東京都「令和8年度 都立霊園の使用者を募集します」八千代市「合葬式墓地の利用申込」広島市「令和8年度合葬墓使用者募集のご案内」小豆沢墓苑「永代供養墓(個別型)」(いずれも2026年8月12日確認)。

合葬(合祀)されたあと、遺骨を取り出せますか?

**取り出しの可否は、施設ごとの定めによります。**合葬後は返還しないとする施設があるので、「あとで気が変わったら移せる」という前提で契約しないほうが安全です。

小豆沢墓苑は、あるタイプについて「三十三回忌の合葬前ならご遺骨を返還できる」と公式ページに書いています。裏を返せば、合葬したあとは同じ扱いにならないということです。書き方は施設ごとに違うので、「合祀されると二度と取り出せない」とも「いつでも取り出せる」とも一般化できません。

寺院の敷地で、無数の石塔や石仏がピラミッド状に積み上げられて一つの塔にまとめられている

親族で意見が分かれそうなときは、金額より先にここを確認すると、後戻りできない選択を避けられます。改葬先ごとの「戻せるか」の整理は墓じまいの費用と改葬先を比較した記事の後半にもあります。

公営の合葬墓・合葬式墓地はいくらですか?

自治体が公表している実額は、次のとおりです。**これは3つの自治体の料金であって、全国の相場ではありません。**お住まいの地域の金額は、その自治体の募集要項で確認してください。

使用料管理料
東京都 八柱霊園 合葬埋蔵施設(一定期間後共同埋蔵)遺骨1体あたり 131,000円なし
東京都 八柱霊園 合葬埋蔵施設(直接共同埋蔵)遺骨1体あたり 53,000円なし
東京都 多磨霊園 合葬埋蔵施設(一定期間後共同埋蔵)遺骨1体あたり 61,000円なし
東京都 小平霊園 合葬埋蔵施設(直接共同埋蔵)2号基遺骨1体あたり 58,000円なし
東京都 多磨霊園 樹林型合葬埋蔵施設 2号基遺骨1体あたり 95,000円(粉状遺骨は1体あたり 31,000円)なし
東京都 雑司ケ谷霊園 樹林型合葬埋蔵施設遺骨1体あたり 112,000円(粉状遺骨は1体あたり 37,000円)なし
広島市 合葬墓焼骨1体につき 50,000円使用料に含まれている
八千代市 合葬式墓地(1体用)110,000円(税込)毎年の管理料はかからない
八千代市 合葬式墓地(2体用)220,000円(税込)毎年の管理料はかからない

比較日: 2026年8月12日時点

東京都の金額は令和8年度募集のもの、広島市は令和8年度の募集案内、八千代市は2025年12月1日更新のページの表示です。

満開の桜と石灯籠、卒塔婆の並ぶ都心の墓地。奥に高い電波塔がかすんで見える

目を引くのは、東京都の樹林型合葬埋蔵施設に**「粉状遺骨」という区分がある**ことです。多磨霊園の2号基では、遺骨1体あたり95,000円に対して粉状遺骨は1体あたり31,000円と、同じ施設で3倍前後の差がついています。申し込みの前に、自分がどちらの区分にあたるのかを確かめてください。

出典:東京都「令和8年度 都立霊園の使用者を募集します」広島市「令和8年度合葬墓使用者募集のご案内」八千代市「合葬式墓地の利用申込」(いずれも2026年8月12日確認)。

同じ霊園でも、一般墓と合葬墓では金額の桁が変わります

合葬という形が選ばれている理由は、同じ霊園の料金表を横に並べると分かります。東京都の令和8年度募集では、小平霊園の一般埋蔵施設(1.85〜6.00㎡)の使用料が1,546,600〜5,016,000円で、これに年1,620〜4,860円の管理料が加わります。同じ小平霊園の合葬埋蔵施設(直接共同埋蔵)は遺骨1体あたり58,000円で、管理料はありません。

青山霊園の一般埋蔵施設(1.50〜6.40㎡)になると、使用料は4,800,000〜20,480,000円です。同じ都立霊園という枠のなかで、区画を持つ形と共同で埋蔵する形とでは、金額の桁が変わります。

家名が刻まれた角柱型の墓石と、両脇の花立て、手前の香炉。奥に卒塔婆と石垣が見える

ただし、これは「合葬のほうが良い」という話ではありません。一般埋蔵施設は区画を使い続けられる代わりに承継する人と毎年の管理料が要り、合葬埋蔵施設は費用が抑えられる代わりに、いずれ他の遺骨と一緒に埋蔵されます。費用の差は、そのまま設計の差です。

出典:東京都「令和8年度 都立霊園の使用者を募集します」(2026年8月12日確認)。

使用料と管理料は別のものです

料金表を読むときに効くのが、「使用料」と「管理料」は別の目的を持つお金だという整理です。これは国の指針が定義しています。厚生省(当時)が平成12年に出した「墓地経営・管理の指針等について」は、料金の形として「『使用料』と年ごと等の単位で支払う『管理料』を組み合わせるもの」を挙げ、使用料を「当該墓地の使用権を取得するために必要な料金」、管理料を「墓地の共用部分についての支出を補填するために必要な料金」と説明しています。

この2つを分けて考えると、上の表の違いが読み解けます。東京都と八千代市の合葬系は管理料がありません。広島市は使用料に管理料が含まれると明記しています。一方、都立霊園の一般埋蔵施設には年額の管理料があります。共用部分の手入れを誰がどう負担するかの設計が、そのまま料金の形に出ているわけです。

寺院の香炉の灰に立てられた線香。1本の先端に火がともっている

見積もりを比べるときは、「総額いくらか」より先に**「この金額は使用料だけか、管理料は別か、何年分か」**を揃えてください。ここが揃っていない比較は、数字が並んでいても意味を持ちません。

出典:厚生労働省 法令等データベース「墓地経営・管理の指針等について」(平成12年12月6日 生衛発第1764号)(2026年8月12日確認)。

「民間霊園」は民間企業が経営しているのですか?

ここは誤解が多いところです。先ほどの「墓地経営・管理の指針等について」は、「墓地経営主体は、市町村等の地方公共団体が原則であり、これによりがたい事情があっても宗教法人又は公益法人等に限られること」と書き、そのうえで「営利企業を墓地経営主体として認めることは適当ではない」としています。

同じ指針は、「宗教法人の名を借りて実質的に経営の実権を営利企業が握るいわゆる『名義貸し』の防止に留意することが必要」とも書いています。

寄棟の瓦屋根と朱塗りの柱を持つ日本の寺院建築。正面に石段が伸びている

注意したいのは、これが法律の禁止規定ではなく、国が示した指針だという点です。墓埋法が定めているのは「墓地、納骨堂又は火葬場を経営しようとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない」(10条1項)で、実際の審査は都道府県などの基準によります。この指針は平成12年(2000年)のものです。

実務的な結論はひとつです。その霊園の経営許可を受けているのが誰かを確認すること。パンフレットを作っている会社と経営許可を持つ法人が同じとは限りません。契約書や説明資料で経営主体の名称を確かめてください。

出典:厚生労働省 法令等データベース「墓地経営・管理の指針等について」e-Gov法令検索 墓地、埋葬等に関する法律 第10条(いずれも2026年8月12日確認)。

納骨堂と墓地は、法律上どう違いますか?

納骨堂は、この分野では珍しく法律に定義がある言葉です。墓埋法2条6項が「他人の委託をうけて焼骨を収蔵するために、納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設」と定めています。

墓地との違いは、条文が使っている動詞に出ています。墳墓(=墓地に設けるもの)は焼骨を埋蔵する施設、納骨堂は焼骨を収蔵する施設です。土に納めるか、建物の中に納めるかの違いが、条文の言葉づかいに反映されています。経営に都道府県知事の許可が要る点は、墓地と同じ10条1項の対象です。

そのため、納骨堂を検討するときの最初の質問も同じです。**この施設は納骨堂としての許可を受けているか、経営しているのはどの法人か。**なお自動搬送式(ビル型)などの使用料は、一次情報を確認できていないためこの記事では扱いません。検討先の施設の資料で直接確認してください。

出典:e-Gov法令検索 墓地、埋葬等に関する法律 第2条(2026年8月12日確認)。

公営を選ぶ前に確認する3つの壁

金額だけを見ると公営が目立ちますが、申し込めるかどうかは別の話です。確認する順番は次の3つです。

壁1:申込資格(住んでいる年数の条件がある) 東京都は一般埋蔵施設について「申込者は、都内に5年以上継続して居住していること」といった資格を定めています。八柱霊園については「都内又は千葉県松戸市に5年以上継続して居住」となっています。八千代市の合葬式墓地は「本市に1年以上居住しており、住民基本台帳に記録されていること」が条件で、生前申込は「申請者の年齢が65歳以上であること」とされています。広島市の合葬墓には、市営墓地などの使用者が使用権を返還して移る枠があります。

壁2:募集の時期(いつでも申し込めるとは限らない) 東京都の令和8年度募集は6月12日から7月3日までの申込でした。広島市は第1期が令和8年5月1日〜6月30日(必着)、第2期が令和8年11月2日〜12月28日(必着)の年2期です。八千代市は「合葬式墓地は随時募集中です」としています。同じ公営でも、年1回・年2期・随時と募集の形が違います。

壁3:返金の扱い 広島市は「納入された使用料は、納骨されなくなったとしても、お返しできません」と明記しています。生前に申し込む場合や、家族の意向が固まっていない段階では、この一文の重みが変わります。

広島市の案内には納骨の実務も書かれています。焼骨は「使用者ご自身で骨壺等から取り出し」、市から送られる納骨袋に移して保健所へ持参する流れです。誰がその作業を担うのかも、申し込み前に家族で話しておく項目です。

出典:東京都「令和8年度 都立霊園の使用者を募集します」広島市「令和8年度合葬墓使用者募集のご案内」八千代市「合葬式墓地の利用申込」(いずれも2026年8月12日確認)。

公営墓地を返すときに助成を設けている自治体もあります。制度の探し方と実例は墓じまいの補助金がある自治体を調べた記事にまとめています。

公営・寺院・民間を、金額ではなく制度で並べる

3つを比べるときは、金額の高い安いではなく制度の作りの違いで並べたほうが判断しやすくなります。

公営(自治体)寺院いわゆる民間霊園
経営の主体市町村・都道府県などの地方公共団体宗教法人国の指針は宗教法人・公益法人等に限るとしている
申込資格居住年数などの条件がある(東京都は5年以上、八千代市は1年以上)各寺院の定めによる各施設の定めによる
申し込める時期募集期間が決まっていることがある(東京都は年1回、広島市は年2期、八千代市は随時)各寺院の定めによる各施設の定めによる
個別に安置する期間0年・20年など募集要項に明記されている三十三回忌・50回忌・100回忌までとする例がある各施設の定めによる
最初に確認する先霊園の管理事務所・自治体の担当課その寺院に直接経営許可を受けている法人

比較日: 2026年8月12日時点

「宗教・宗派の条件」の欄を置いていないのは、条件が施設ごとの定めで、裏づけのある資料を確認できていないためです。申込先の募集要項や規則で確認してください。同じ理由で、寺院やいわゆる民間霊園の永代供養料の金額も扱いません。

契約前に読むのは、パンフレットではなく2行

ここまでを1つの行動にまとめると、こうなります。「永代供養」という言葉ではなく、契約書の次の2行を読む。

  1. 個別に安置する期間は何年か(起算点はいつからか。納骨の日か、許可の日か)
  2. その期間が終わったら遺骨はどうなるか(合葬・合祀するのか、延長できるのか、延長は有料か)

この2行が書かれていない資料は、比較の材料になりません。逆にこの2行が揃えば、公営・寺院・民間の案内を同じ物差しに乗せられます。八千代市のように起算点が2通りある例もあるので、どこから数えるのかまで確認してください。

お墓の話は実家や相続の判断と同時に出ます。全体の順番は終活でやることを緊急度別に整理した優先順位マップ、建物と土地の判断は実家を売る・貸す・解体する・そのまま持つの4択で比較した記事、お墓の記事はお墓・供養の記事一覧にまとめています。

よくある質問

永代供養の費用の相場はいくらですか? 全国共通の相場を示せる公的な統計はありません。この記事で扱えるのは、自治体が公表している実額だけです。東京都の合葬埋蔵施設は遺骨1体あたり53,000〜131,000円(令和8年度募集)、広島市の合葬墓は焼骨1体につき5万円、八千代市の合葬式墓地は1体用110,000円(税込)です(いずれも2026年8月12日確認)。いずれもその自治体の料金なので、他の地域に当てはめないでください。

「永代供養」なら、ずっと個別のお墓のままですか? そうとは限りません。公営でも寺院でも、一定期間を個別に安置したあとに合葬(合祀)する設計が広く採られています。東京都は「一定期間後共同埋蔵」を「使用許可日から20年間個別に保管した後に共同埋蔵するもの」と定義し、八千代市は「利用期間経過後は、地下の合葬室に合祀します」と明記しています。

合祀されたあとに遺骨を取り出すことはできますか? 施設ごとの定めによります。小豆沢墓苑のように「三十三回忌の合葬前ならご遺骨を返還できる」と公表している施設があり、合葬後は同じ扱いにならないことが読み取れます。一般論で決めつけず、検討している施設の規則で確認してください。

民間霊園は民間企業が経営しているのですか? 国の指針は「墓地経営主体は、市町村等の地方公共団体が原則であり、これによりがたい事情があっても宗教法人又は公益法人等に限られること」としています。ただしこれは法律の禁止規定ではなく指針で、実際の審査は都道府県などの基準によります。パンフレットを作っている会社ではなく、経営許可を受けている法人を確認してください。

納骨堂と墓地は何が違いますか? 墓埋法は、墳墓を焼骨を「埋蔵」する施設、納骨堂を焼骨を「収蔵」する施設と書き分けています。納骨堂は同法2条6項で定義された法律上の言葉で、どちらも経営には都道府県知事の許可が要ります(10条1項)。

まとめ

本記事は一般的な制度と手続の流れをまとめたものです。個別の判断は弁護士・司法書士・税理士など各分野の専門家、または各自治体の担当窓口にご確認ください。